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健康の大敵として細菌最も悪名高いのが活性酸素です。活性酸素が老化や動脈硬化、ガン、糖尿病、アトピー、白内障といった多くの病気に関連していることがわかってきたからです。しかし、活性酸素を阻止してくれるものもあります。一つは体内にある酵素です。もう一つは、抗酸化成分が含まれた食品です。また、抗酸化物質を強化した健康食品やサプリメントも多数販売されています。
抗酸化物質は、生体内で活性酸素を拾い集めて処理することからスカベンジャーとも呼ばれ、次のような作用で活性酸素を撃退します。
@活性酸素の発生を抑える。
A活性酸素を消去する。
B活性酸素で傷つけられた細胞を修復する。
活性酸素には、体内で大量に発生するスーパーオキサイドラジカルと、スーパーオキサイドラジカルが反応できる過酸化水素、過酸化水素が細胞内の鉄や銅と反応してできるハイドロキシルラジカル、皮膚がんなどを発症させる一重項酸素があります。
これらの活性酸素に対抗するのが抗酸化物質で、物質により働きが異なり、攻撃する活性酸素もそれぞれ違います。
体内で作られる抗酸化物質のうち、最も知られているのはSOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)という酵素で、スーパーオキサイドラジカルを活性度が低い過酸化水素と酸素に分解します。カタラーゼは血液中に多く含まれる酵素で、SODが分解した過酸化水素を、さらに酸素と水に分解します。また、グルタチオンペルオキシダーゼという酵素とグルタチオン還元酵素はハイドロキシルラジカルを取り除く働きをします。
酵素ではありませんが、尿酸も抗酸化物質のひとつです。尿酸は細胞の新陳代謝でできる老廃物で通風の原因ですが、一重項酸素やハイドロキシルラジカルを取り除く作用があります。
一方、食品に含まれる抗酸化物質には、ビタミンやミネラル類、タンパク質などがあります。それらは、活性酸素を直接攻撃するものや、ほかの抗酸化物質の働きを助けるものなどいろいろあります。
ビタミン類の中で、ビタミンEは活性酸素を取り除いて細胞の酸化を抑制する作用があります。ビタミンEはαトコフェロール、βトコフェロール、γトコフェロール、θトコフェロールの4つの種類があります。そのうち、αトコフェロールは最も抗酸化力が強く、グルタチオンペルオキシダーゼとグルタチオン還元酵素がハイドロキシルラジカルを消去するのを助けます。天然のビタミンEは合成ビタミンEより抗酸化力が強く、約2倍の強さを持っています。
ビタミンCは、スーパーオキサイドラジカル、過酸化水素、一重項酸素を取り除くと共に、酸化したビタミンEや尿酸を還元する働きがあります。還元されたビタミンEや尿酸は、また抗酸化物質として働くことができます。
植物性のビタミンAのβカロチンは、ビタミンEに匹敵する抗酸化力があります。一重項酸素を消去する働きがあります。βカロチンよりもαカロチンのほうが抗酸化力が数倍強いと言われています。
ビタミンB群では、ビタミンB2は一重項酸素のスカベンジャーとして働くほかに、グルタチオンペルオキシダーゼの補助酵素ともなります。また、酸化した脂肪も分解します。ビタミンB6、ビタミンB1、ビタミンKは、ハイドロキシルラジカルを消去し、ニコチン酸は酸化したビタミンCを還元させる働きがあります。
ミネラルでは、特に重要なのがセレンです。セレンは、グルタチオンペルオキシダーゼの補酵素として働きます。
食品に含まれる抗酸化物質には、このほかにも植物に含まれる色素成分であるカロチノイド、植物が光合成で作り出すポリフェノール類、たまねぎなどの野菜に含まれるイオウ化合物などがあります。野菜や果物といった植物性食品に抗酸化物質が多いのは、植物が絶えず紫外線にさらされているためで、植物自体の抗酸化力が高まったためと考えられています。これらの抗酸化物質は体内で取り除けない一重項酸素や、毒性の強いハイドロキシルラジカル消去に役立ちます。